胸郭出口症候群について。|秦野市

胸郭出口症候群（Thoracic Outlet Syndrome、TOS）は、上肢と頭部に関連する神経や血管が胸郭と腕の間の狭い空間で圧迫されることによって引き起こされる疾患です。この症候群は多様な症状を引き起こし、痛みやしびれ、血行障害を伴うことがあります。

TOSは種々の原因によって引き起こされる可能性があり、その治療法も多岐にわたります。

TOSの主な原因は、胸郭出口領域の構造的な異常や圧迫、筋肉の異常な緊張、姿勢の悪化、または外傷などが挙げられます。

これらの要因によって、頸部や肩甲骨周囲の筋肉や靭帯が緊張し、上肢の神経や血管が圧迫されることで症状が生じます。

TOSの一般的な症状には、肩や腕の痛み、しびれ、かゆみ、筋肉の衰弱、手の冷え、指先の色の変化などが含まれます。

これらの症状はしばしば特定の動作や姿勢によって悪化する傾向があります。

例えば、腕を上げる動作や頭を傾けることが挙げられます。

TOSの診断はしばしば難しく、患者の症状や身体検査結果、さらには画像検査などを総合的に考慮する必要があります。

X線、MRI、CTスキャンなどの画像検査は、神経や血管の圧迫を確認するのに役立ちます。

TOSの治療法は、患者の症状の程度や原因に応じて異なります。

一般的な治療法には、身体療法、姿勢改善、筋力トレーニング、ストレッチング、炎症を抑える薬物療法などが含まれます。

一部の患者では、手術が必要となる場合もあります。

手術は、神経や血管の圧迫を緩和するために、肋間筋の一部を切除することで行われることがあります。

予防に関しては、正しい姿勢の維持や適切な姿勢を保つこと重要です。

また、適度な運動やストレッチング、体重の管理なども予防に役立ちます。

総括すると、胸郭出口症候群は神経や血管の圧迫によって引き起こされる症候群であり、多様な症状をもたらします。

適切な診断と治療によって、患者の症状の軽減や生活の質の向上が期待されます。

予防にも配慮することで、TOSの発症リスクを低減することが可能です。

東海大学前駅の接骨院・はり灸院　院長　福島祐司